前回は頬と口にできるニキビと病気の関係についてご紹介しました。
今回も引き続き、ニキビができる場所と病気の関係について考えます。
鼻にできるニキビは「肝臓や大腸、肺の不調」?
鼻は顔の中でも特に皮脂の分泌が多い部位です。
ですので、鼻にできるニキビの多くは、病気というよりは皮脂の過剰分泌で毛穴が詰まることが原因によるものです。
無意識のうちに鼻を触るくせがある方も多いと思いますが、こういった動作でも細菌が付くことがありますし、まだ紫外線の刺激もありますのでどうしてもニキビができやすくなってしまうのです。
したがって必要以上に病気を心配する必要はありませんが、一方で鼻のニキビの原因が「肝臓、大腸、肺の不調」にある可能性を指摘する専門医もいます。
10代、20代ではニキビとは無縁だったのに、30代になり鼻のニキビができるようになった・・・という方で、なかなかニキビが治らないという方はこういった内臓の不調を疑ってみた方がよいかもしれません。
あごにできるニキビは「婦人科系疾患」の可能性あり
あごニキビはホルモンバランスの影響を受けやすい
あごもまた、ニキビができやすい場所の一つでしょう。
しかし、できやすい場所だからといって安心はできないかもしれません。
卵巣や子宮に疾患があると、ホルモンバランスの崩れからあごにニキビが発生することがあります。
もちろん他の部位でもホルモンバランスの影響を受けることはありますが、あごの周りにはリンパ腺があるため特にホルモンバランスの影響をつけやすい部位になるという訳です。
具体的には、子宮筋腫や子宮内膜症、月経前症候群(PMS)など婦人科系の病気との関係が疑われますので、思い当たる方はまずはこういった病気の治療を行うことが同時にニキビの症状改善につながる可能性があります。
血液の流れもニキビに影響する
余談ですが、漢方の症状で「瘀血(おけつ)」という言葉を聞いたことがありますか。
瘀血とは流れが悪く滞りがちな血液のことで、血液の循環を悪くさせてしまいます。
瘀血の症状は、多量の血液があつまる子宮や卵巣で起きやすいと言われていますので、瘀血の症状が発生すると婦人科系の病気になりやすくなり、結果として肌荒れ、ニキビの症状につながる・・という悪循環を引き起こします。
これから妊娠・出産を考えている女性は、特に気をつけたい点ですね。
ニキビが長期化している場合、まずは医療機関の受診を
以上の通り、ニキビと病気の関係について説明してきましたが、過剰に心配する必要はなく多くのニキビは、洗顔が不完全だったり、皮脂の過剰分泌で毛穴がつまるなどの一般的な理由によるものでしょう。
しかし、通常のニキビケアをしても一向に症状が改善しなかっり、ニキビが化膿するなど重症化している場合は、医療機関への受診をオススメします。