■ ようやくニキビが治ったと思ったら痕になった。
■ ニキビを潰したら痕ができた。
ニキビの悩みは治った後にもあります。ニキビの治療方法はあるけど、ニキビ痕は治療できないのでしょうか。今回はニキビ痕のスキンケアと治療についてご紹介いたします。
ニキビ痕とは?
ニキビ痕は細菌の増殖により、炎症が起きてしまった赤ニキビ以降の段階で形成されます。特に膿疱や膿腫にまで進行して、これを気にしてつぶしてしまうと、ケロイドやクレーターのようなニキビ痕が残りやすくなります。
ニキビ痕は治りにくく、一生残ってしまうこともあります。
これは炎症が起こした部分の皮膚組織が破壊されてしまうからです。細菌の増殖が始まると、細菌の害から身を守るために好中球という細胞が活発に働きます。好中球は白血球の一種で、強力な殺菌作用のあるヒドロキシラジカルという物質を作り、細菌を退治します。赤く腫れる炎症が起こるのは、ヒドロキシラジカルと細菌の戦闘が行われている証拠です。膿は退治された細菌の死骸です。
ヒドロキシラジカルは強力ですが、皮膚の表面の広範囲および深部にまで激しい炎症が及ぶと、炎症を起こした組織まで破壊されてしまいます。炎症がおさまったあとに組織が収縮すると陥没してクレーターのような痕ができ、組織が厚く肥大するとケロイドのような盛り上がりになります。
このように皮膚の内部組織が大きなダメージを受けているため、ニキビ痕は治りにくくなります。
ニキビのあとにできる色素沈着もニキビの後遺症です。
色素沈着とはシミのことです。色素沈着はニキビばかりでなく炎症を起こした部分にできやすく、これを炎症後色素沈着といいます。傷や化粧品や薬品によってかぶれが生じたあとにも、シミが残ることがあります。
ニキビ痕の種類別治療方法
ニキビのあとに、赤みが残るのはニキビができた時に炎症が起こり、その赤みがいつまでも消えないためです。年数が経てば消えることもありますが、日焼けをするとシミになります。
ビタミンC誘導体配合の化粧品や、イオン導入でケアすると薄くなります。
ニキビ後のシミ
ニキビのあとに、シミが残るのは炎症が起こったあとの赤みが、茶色いシミになったもの。年数が経てば消えることもありますが、美白化粧品を使ったスキンケアや専門家によるピーリングやレーザーで改善します。
ニキビ後の陥没
ニキビのあとに、陥没が残るのはニキビの炎症で、毛穴そのものが壊れてしまったもの。いわゆるクレーターと呼ばれるものです。これは専門家によるピーリングやレーザーで改善します。
このように、ニキビ痕を家でのスキンケアで治すことは難しいようです。美容皮膚科またはレーザー治療専門の皮膚科を受診することをお薦めします。
まとめ
ニキビ痕はニキビが細菌と戦った証拠です。傷や炎症の後に色素沈着が起きるのも同様の原因でした。ニキビは皮膚の病気です。でこぼこしたニキビ痕やシミを残さないためにも、正しい治療を行いましょう。